口腔乾燥の原因と対策について
こんにちは。土日も診療している8211DENTALCLINICです。
最近来院される患者さんで口腔乾燥が気になる方が多いので今月は口腔乾燥の原因や対策についてお話します。
高齢者のお口の状況
しっかりかんで食べるためには、お口の健康が第一です。お口の中の変化に注意しましょう。
歯と歯周組織が変化する
歯と歯肉の境目がくさび形にすり減ったり、歯肉が退縮して、露出した歯の根にむし歯ができやすくなります。
舌や口腔粘膜の状態が変化する
唾液の分泌量が減るため、舌や粘膜に変化があらわれ、口臭の原因や味覚障害などをひきおこします。
歯肉の炎症がおきやすくなる
歯肉が退縮したところに、歯垢、歯石が付着したり、入れ歯があたる刺激などで炎症が起こりやすくなります。唾液による殺菌作用が低下し、口内炎、歯周病などのトラブルを引き起こしやすくなるおそれもあります。
お口の中が細菌の培養器になる
お口の中は適度な温度と湿度が保たれているため、歯や入れ歯の面に付着した細菌を積極的に取り除かないと、それが栄養になり細菌が増えてしまいます。
入れ歯が合わなくなる
入れ歯は、使っているうちに歯の部分がすり減ったり、自分の歯や歯肉の状態が変化して、合わなくなってきます。この状態を放置していると、食べ物がかみにくくなり、また、口の中を傷つけたりします。
お口のトラブル
高齢になると、歯や歯肉のトラブルばかりでなく、嚥下機能の低下や唾液の減少など、お口のはたらきにもトラブルが起こります。
高齢者のお口のトラブルから、誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)や口腔乾燥症(ドライマウス)にかかりやすくなるので、十分に気をつけましょう。
誤嚥性肺炎
口やのどの構造をみると咽頭のところで、食べ物が通過すると食道と空気が出入りする気道が交差しています。そのため、嚥下機能が低下すると、食べ物や唾液があやまって気管へ入りがちです。
このとき口の中の細菌が肺の中に入りこみ、肺が炎症をおこすことを誤嚥性肺炎といいます。
高齢者の場合、誤嚥性肺炎が命取りになったり、寝たきりの原因になるため、注意が必要です。
口腔乾燥症(ドライマウス)
高齢になると、ストレスや薬剤の影響、かむ力の低下などが原因で唾液の分泌量が減るため、口の中が乾燥する人が多く、口やのどが渇く、食事がとりにくい、発音がしにくいなどの症状のある方が多くなります。
口の中の乾燥がひどく、痛みなどの症状がある場合は、ほかの病気も考えられますので、早めに歯科医師に相談しましょう。
唾液のはたらき
唾液は、1日1~1.5リットル分泌され、歯や口の粘膜を守ったり、むし歯の予防をするなど、さまざまな効果があります
- 口の中の水分を保ち、乾燥を防ぐ
- 消化液としてはたらく
- 食塊を形成し、飲み込みやすくする
- 食物から味成分をとかして、味を舌で感じさせる
- 発音をなめらかにする
- 口の中をきれいにし、口腔粘膜を保護する
- 歯を石灰化し、歯を守る
- 口の中の細菌の増殖を抑制する
- 酸やアルカリをやわらげる
- 入れ歯を維持する
※唾液の分泌をおさえる薬に注意!
潰瘍治療薬や降圧剤、抗うつ剤、パーキンソン病治療剤、抗ヒスタミン剤、鎮静剤、睡眠薬、利尿剤などには、唾液の分泌をおさえる作用があります。
≪予防のポイント≫
- かむ回数を増やして唾液の分泌を促進する
- ガムを噛む
- こまめに水分補給をする
- うがいの回数をふやす
- 室内の温度・湿度に気をつける
- 唾液腺マッサージをする
- 乾燥予防のジェルやスプレーを使う。(歯科医師や歯科衛生士に相談しましょう)
当院で販売しているスプレーは二種類ありまして、一種類はサリバADです。唾液の分泌を促進する効果がある、ポリグルタミン酸(γ-PGA)配合でドライマウスにも効果的です。
さらに、殺菌作用があるカテキン配合で口臭と虫歯予防効果もUP!
ドライマウスの方にも、義歯内面にも最適です。こちらはジェル状のものです。
二種類目はうるおいミストです。お口の中の乾燥が気になるときはこまめなケアが効果的です。保湿ケアの習慣づけに、まずは手軽なスプレータイプがおすすめです!
飲み込んでしまっても問題のない成分を使用しています。ノンアルコールで低刺激タイプです。
乾燥が気になる方はご購入ご検討ください。
お口の乾燥だけでなくお悩みございましたら一度定期検診にいらしてください。